真逆な生き物の同居? ~クルメサヨリとワカサギ~荒川いきもの図鑑

真逆な生き物の同居? ~クルメサヨリとワカサギ~

みなさん、荒川はきれいになっていると思いますか?まだまだきれいとはいえないよ!と、思いますか?水質汚染の度合いを見るのに、生物指標というものがありますね。○○がすめるきれいな川。とか、○○しかすめない汚れた川。そんな言い方をよく当てはめますが、実は昨年の秋、きれいな荒川好きな魚と汚れていても大丈夫な魚が同時に確認できたのです。

ここ数十年(ある調査では45年)東京湾から姿を消したのではないかといわれている、水質汚濁に非常に弱い魚のクルメサヨリ。と、反対に水質汚濁には結構強い魚。冬の釣りの主役でもある、ワカサギです。その両者が同日の同所で投網にかかったのです。
今回は、ワカサギにスポットを当ててみます。(クルメサヨリは近々ご紹介します。)

ワカサギは「公魚」とも呼ばれています。江戸時代に霞ヶ浦付近の漁師が、その味の良さから、時の将軍に献上したのが「公魚」と呼ばれるようになりました。標準和名で漢字にすると「若小魚」となります。若鷺とか?とか書きますが、ワカは、幼いとか弱々しい、という意味で、サギは清潔なとか白いという意味で、ワカサギと命名されたので「若小魚」という漢字が元々のものです。
ワカサギは、キュウリウオ科の魚で、アユにとても近い仲間です。アユと同じように油鰭(アブラヒレ)があります。もともとは、淡水の混じる海中に住み、産卵のために川や湖に遡上していたのです。アユと同じです。そのうち、陸封されて湖にのみ住むようになった固体が出てきました。ほとんどが1年で生涯を閉じますが、2~3年生きる個体もいます。

きれいな水を好むタイプと、汚れている水でも平気なタイプですが、しっかりと荒川を利用していることは事実です。本当の意味で、生き物が好む「荒川」が戻ってくるとよいですね。