荒川河川敷に、水辺の楽校などで作ったビオトープやワンドなどに、いつの間にか入り込んだ彼ら。正直、あまり歓迎したくない代表でもありますよね。貪欲で何でも食べます。コイです。
子どものころ、福島の親戚がコイの養殖業を営んでいて、よく食用のコイをいただいていたのです。毎回思うのは、ただ水で濡らした新聞紙に、コイを生きているまま包んだだけで、自宅に帰っても生きているのです。すごい生命力でしょ~?帰るまでは、5時間ぐらいはかかったと思います・・・・。
東京人はよく夏にコイを食す人が多いのですが、実際は12月から3月が最上の旬なのです。ですが、夏にコイをもてはやす理由として、まず、コイの産卵期が5月、端午の節句に「鯉のぼり」を男の子のいるご家庭では飾りますね。なので歳時記では、コイの旬は初夏から夏といわれています。
コイの名前の由来も諸説ありまして、鯛は魚の王様と言われ、味も姿の優雅さも大位(たい)と言われ、それに対し、コイはちょっとだけ味も姿も地味なので小位(こい)と呼ばれるようになったとか。また、景行天皇が、八坂入彦(やさかのいりびこ)に恋をして告白をしたのだが、八坂入彦は隠れてしまい、なかなか返事もくれず姿も見せてくれないので、景行天皇は池にきれいな魚を放し見ていれば、何を見ているのか気になってくるはず!恋=鯉となったとか。もしこの説が本当だったら、この話は西暦550年ごろの話なので、そのころから、コイを観賞魚としていたこともわかりますね!コイも恋も歴史があるのですなぁ~。
掛軸によくコイが滝を登る絵が描かれていますが、生物学上は不可能です。なぜかというと理由はふたつ。まず、コイは滝があるような上流域のきれいな水は、好まないのです。どちらかというと、汚れた水がお好み。なので、滝のある地域には生息できない!そして、滝を登りきる体力、ジャンプ力がないのです。生物学者は、コイが流しそうめんを食べているようだ・・・。と、芸術家と論争をしたとか・・・。芸術は芸術で楽しめばよいと思うのですが・・・。なので、コイは体力より、生命力なのです。
フナとコイの違いは、二対のひげがあるかないか。フナにはひげがないのです。人のひげとは役目が違いますよ!さてと、僕もひげを剃って出かけようかな!
コイの口のアップ!大型のコイは口の力が強いので指を入れないように!