【11/27(火)】報告☆サイエンスカフェ@毎日メディアカフェ活動レポート

【11/27(火)】報告☆サイエンスカフェ@毎日メディアカフェ

11/17(火)、毎日新聞社本社ビルにあるMOTTAINAI STATION内の毎日メディアカフェにて、海洋汚染問題研究の第一人者である、大妻女子大学 兼廣春之教授をお招きし、研究者と一般参加者が自由な意見を交わす、「サイエンスカフェ」を開催しました。

当日は19人が参加し、「川ゴミ問題について、私たちができること」をテーマに、明日から(または今夜から)取組めるアイデアを、一緒に考えました。

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今回出演いただいた兼廣先生は、長年海の環境問題、環境にやさしい生分解性プラスチックなどの研究に携われてきました。
はじめに、先生から川ゴミ、海ごみの問題について、「海岸漂着物の発生抑制に向けて、河川由来のごみについて」というタイトルで話題提供をおこなっていただきました。海や川でのゴミ問題の現状やマイクロプラスチック(5mm以下のプラスチック片)、洗顔などに使われるマイクロビーズといった新たな問題、日本や世界での問題解決の取り組みについて紹介されました。

■海洋ごみは古いようで新しい問題

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「米ジョージア大学の研究では、世界の海洋に480~1270万トンのプラスチックごみがあるとの試算を発表している。それによると、海にごみを出している国は中国、インドネシア、フィリピンの順で、アジアが多い。米国は20番目、日本は30番目に多く、日本は年間2.5万トンといわれている。マイクロプラスチックには残留性有機汚染物質が付着しやすく、生物への影響が懸念され、G7サミットで取り上げられるなど、世界で問題化している。
海洋ごみは古いようで新しい問題。海にごみが出る前に、全ては無理でも、漂着前の回収、流れ着く前に抑えることと、漂着したら即座に処理することが必要。日常清掃の仕組みをつくる。」などといった内容が先生から紹介されました。

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その後、参加者からの質疑応答を行いました。
以下は出てきた質疑の一部内容です。

Q 海洋ごみは増えているのでしょうか。
A 地域によると思います。実態はよく分からない。何十年もやっていて、それが効果を結んでいないというのは考えにくい。全国調査もしているけれど、正確な推定が困難です。

Q ごみの回収量=現存量ではないと思いますが、どのように考えられますか?
A 現存量というのは難しいですね。正確に測れるものではない。回収量で評価できると思います。

Q 生分解性プラスチックがペットボトルなどに使われる展望は。
A ペットボトルは生分解性で作れますが、ペットボトルは耐久性が不可欠です。容器はできても、同じ性能を持たせることができない。生分解性は用途が限られます。

Q 研究者として荒川クリーンエイド・フォーラムのようなゴミ問題に取り組む市民団体に期待することは何でしょう。
A 継続するという事が大切だと思います。ただし、継続にはモチベーションを維持しないといけない。そのためには、「減っている」という実感が持てるように、10年、20年間の傾向を発表するといったことで、アピールをしていく必要がある。

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■「川ゴミ問題について、私たちができること」

一通りの質問が終わった後は、いくつかのグループに分かれ、それぞれがゴミ問題を解決するためのアイデアを出し合い、最後にその場で共有を行いました。

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アイデアとして、

・プラスチックは燃やせばエネルギーになるなどで有効利用もできる。そのためにも分別をきちんと行っていく。
・ポイ捨てしたものがどうなるのか、ゴミ拾いに参加して実感したことなどを、いかに多くの市民に伝えるかが大切だと思う。
・マイボトル、マイバックを持ち歩く。街の中に給水スポットができれば、持ち歩く人も増えるのでは。

といったものが参加者から出てきました。

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<参加者から出たアイデア>

限られた時間の中でしたが、ゴミ問題解決のヒントが多く出ます。
今回のサイエンスカフェでのアイデアを基に、またこのような場を設け、荒川のゴミ問題、延いては海ごみの問題解決に向けた取り組みを推進して行っていきたいと考えます。
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(ふじもり)

*毎日新聞のWeb版と毎日メディアカフェのFacebookページでも取り上げられています。
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