僕はシティーボーイなんですよ! ~ハシブトガラス~PART3荒川いきもの図鑑

僕はシティーボーイなんですよ! ~ハシブトガラス~PART3

カラスPART3最終回です。
ハシブトガラスとハシボソガラスでは嘴(くちばし)の太さが違うと書きましたが、それ以外では、ハシブトの方がハシボソよりひと回り強大きいです。頭の形も違い、ハシブトは、デコッパチ。ハシボソはスマートな形です。鳴くときは、ハシボソはシワガレ声。ハシブトは澄んだ声で鳴きます。荒川沿いの実家付近にいるハシブトは、「カーカーカー」と鳴くのではなく、「マァマーマァマー」と鳴いていました。カラスはいろんな鳴き声で鳴きます。鳴き方一つ一つに意味があり、敵がきたぞ!とか、安全だぞ!とかこっちに来てみなよ!などなど会話までとはいえないけど、たくさんの意味があります。

ライフスタイルも違い、ハシブトは「シティー派」ハシボソは「カントリー派」。ハシブトはジャングルなどの高木の上に止まり、下を通る獲物を狩る生活が本来の姿です。都会のビルや電信柱は、正にコンクリートジャングル。彼らの野生生活と変わらないのです。ハシボソは開けた平らな地域を好み、田園地帯や河川敷などで生活するのがお好みです。「権兵衛さんが種まきゃカラスがほじくる」は、ハシボソの仕業です。知人の畑で一角だけ作物が発芽しないところがあり、おかしいな?と思っていたら、畑の隅っこから、ニョキニョキと芽が出てきたそうです。実は、ハシブトが人がいなくなってから種をほじくり、隅っこに蓄えていたそうです。そういえば、種を埋めた所にほじくった様な穴が開いていた!そうです。

彼らは、人に迷惑をかけたくて悪さをしているわけではなく、一生懸命生きているのです。肉食獣が草食動物を食べるように・・・カラスも生きているのです・・不器用ですが。カラスを好きになりましたか?

ハシブトガラス
ハシボソガラス歩く姿は、哲学者っぽい!かな?