この時季、荒川河川敷の昼間の主役は、いろんな鳥たちですね。鳥たちがねぐらに帰る薄暮の空の主役は、夜の支配者に変わります。哺乳類なのに自由に闇夜の空を飛びまわれるアブラコウモリです。
小学校の低学年に、「コウモリの大好物は?」と、質問すると、何のためらいもなく「血!」と答えます。もちろん、”血”を吸うコウモリもいますが、ほとんどのコウモリは、蛾や蚊などの小型昆虫を食べる仲間と果実を食べる仲間です。決して”血”ではないのです。
世界の哺乳類は、約4千種でコウモリ類は約千種。4分の1を占めていています。日本では哺乳類約百種のうち、33種のコウモリが確認されています。まさに、コウモリ王国ニッポン!です。アブラコウモリは、イエコウモリとも呼ばれ、街中や住宅地に多く生息しています。郊外に行くと民家が少なくなるので、アブラコウモリは少なくなるのです。パチンコ玉位の大きさの穴があれば、そこから屋根裏や、壁の隙間に入り込み棲みつきます。しかも、大群で。
コウモリは、福を呼ぶ動物と昔は言われていましたが、西洋の吸血鬼が有名になり、福というイメージが崩れました。昔から彼らは、家庭円満な家が好きと言われています。家の周りに、アブラコウモリの糞(犬の糞を小さくした感じ)が落ちていれば、皆さんの家庭は円満!という証拠になります。えっ?お宅にはないですと?至急、家族会議を開いてください・・。家庭円満=温かい家庭→暖かい家庭。彼らは暖かいほうが好きなので、糞が無いから家庭円満でない。ってことはないです。ご安心を!
アブラコウモリは、とても面白い生き物です。書ききれないので2回に分けて紹介いたします。
帰り損ねたのか、石灯籠の下で、日が暮れるのを待っていました。無事、飛び立っていきました!