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【インタビュー】社内のボランティアチームで活動を企画:(株)シミズ・ビルライフケア榛会

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 伏木守利様(リニューアル事業部門 執行役員)
 盛田和雄様(榛会会長/築地営業所 課長)
 結城敏雄様(総務部 主任)
 小川恵様(ビルマネジメント事業部門 事務部)
 蛯澤哲朗様(工事管理部)

「榛会(はしばみかい)」は、株式会社シミズ・ビルライフケア社内で立ち上がったばかりの自発的なボランティアチームです。その「榛会」の活動として、8月25日(土)に荒川クリーンエイドを実施いただきました。榛会の企画・運営を中心的に関わっていらっしゃる皆様にお話を伺いました。

Ⅰ.シミズ・ビルライフケアのお仕事と榛会
1. 会社全体のお仕事と皆さまのお仕事についてお教えください。
121211SBLCmoritaogawa.JPGシミズ・ビルライフケアは、ビルの改修工事とビルマネージメントを二本柱としています。建物の改修・運営管理・設計・診断を一貫して行う体制を有していることが当社の強みです。リニューアル事業部門だけでも営業所、支店など約10の部署を持ち、ビルマネージメント事業部門は、北海道から東北、広島など全国にわたる営業所を持ちます。
ここにいるメンバーは、総務部、リニューアル事業部門での築地営業所でビル改修の現場管理、工事管理部、ビルマネージメント部門の事務部と多岐にわたります。

2. 榛会の設立契機はどのようなものでしょう。
121211SBLC3.JPG発足は、会社の創立25周年の際に、利益追求だけでなく、社会に貢献することを始める目的でスタートしました。建設業は騒音、粉じん、道路の使用など近隣に迷惑をおかけする存在であるから、地域環境を良くする活動に取り組みたいという思いが根底にあります。まずは、社員にアンケートを取り、ボランティアに興味のある人が自主的に集まるようにしました。昨年10月に手を挙げた方が集まる第一回の意見交換会を開催したところ、何人が参加するか不安な中、約30名が集まりました。
社員アンケートや、集まった人たちからの回答では、これまでに清掃活動、野球やサッカーの監督、NPOなどでボランティア活動をされている方などがいました。しかし、まだボランティアをしていないが、機会があればやってみたいという方も多く、榛会が中心となってボランティアの機会を提供していくこととなりました。
それまでは、社会貢献に関する活動は、部署や現場単位でのエコキャップ収集や近隣清掃のみにとどまっていました。

3. 榛会の趣旨や活動内容について教えてください。
榛会は、会を通じて社会貢献活動を実施するとともに、人間育成・人間形成を大きな目的としています。ほかにも部署間の交流の役割も担います。
121211SMBLCyuuki.JPG昨年の10月に発足しましたが、実質は今年の4月から活動を始めています。
春には、10数名で福島の震災ボランティアに行きました。そして夏は荒川クリーンエイド活動。秋には湘南海岸のビーチクリーンアップを行いました。春夏秋冬の季節ごとに各1回の年に4回活動ができることを目標としています。
それに先立ち、1月からは、誰にでもできる活動として、月に2回本社周辺でのゴミ拾いを始めています。本社が実施しているということで、各支店や営業所でも周辺のゴミ拾いを実施するようになりました。また、改修工事やビルマネジメントの現場では得意先さんにも広がっています。継続していると近隣の方にも認知いただくようになり、隣地にある親会社の清水建設も加わるなど、1年で活動の輪が広がっているように感じます。現在、本社では毎回約30名が参加する活動となっています。本社周辺の道路はゴミが少ないのですが、築地営業所の周辺では、場外市場から風で飛ばされたとみられる発泡スチロール箱が散乱するなど土地に応じたゴミの特徴もあります。
他にも、榛会を軸に新入社員教育のボランティア研修として奥多摩での間伐活動を実施しました。

4. 榛会を通して育成したい人物像は?
活動を通して、個人個人がゴミを減らす社会を目指すことへの意識づけができると良いと思っています。荒川でも体験したように、ゴミを拾うと、目線が働き、段々とゴミが気になり、ゴミに対する意識づけができます。それにより、会社以外の個人や家庭でもゴミを減らすことが身につくはずです。
また、ボランティア活動は実施してみるととても楽しい活動です。このような活動を通じて、社員が会社を好きになり、働きがいを持ってもらいたいと思っています。明るく楽しい活動の中で、自分が成長していくのを感じてもらいたいと思います。

5. 榛会は社内外にどのように広報されていらっしゃいますか?
広報としては、主に、ホームページ、社員向けの榛会通信、本社1階の掲示物で発信しています。榛会通信は11/13で11号となりました。
社外的な広報は、控えめにホームページで紹介しております。
他には、全社員が集まる社員総会、協力会社さんが集まる安全衛生推進大会で榛会の活動を発表しました。

Ⅱ.荒川クリーンエイドの活動について
1.8月25日に荒川クリーンエイドを実施いただきましたが、参加された皆さまのご感想についてお教えください。
P1070654mini.jpg参加者の反応は非常に良好でした。内容はとても充実していて、皆さん楽しかったと言っています。当日参加した社長からは翌日早速に良い活動であったと連絡を受けました。荒川に参加して楽しかったから、次の活動である湘南のクリーンアップにも多くの方が参加されました。荒川クリーンエイドに参加した親子の大半が次も参加したことから、子どもさんたちにも良かったことと思います。
普段は何気なく見ていたところでも、目線を変えてみるとこんなにゴミがあったことかと驚いていました。ゴミも多かったが、カニも多くいたことなどもこれまで気づかないことのようでした。
河川敷にはペットボトルがたくさんありましたが、散乱している理由や、活動の趣旨などについてわかりやすく荒川クリーンエイド・フォーラムのスタッフさんより説明いただき理解できました。

2.参加者や、会社にとってどのような効果があったと思われますか?
会社にとっても参加者にとっても意義ある活動でしたので、次のボランティア活動にも繋がっていきました。参加者は、ゴミの分析やゴミに関する知識を教えてもらい、ゴミ減量への理解が深まりました。

3.NPOとの協働についてはいかがでしたでしょうか
P1070679mini.jpg人数を多く集めて実施した活動は、荒川クリーンエイドが初めてでした。やはりその道のプロにレクチャーいただけるのはとても役立ちました。
全体運営、段取り、当日の時間配分、準備する道具類などノウハウが無いなかで始めることに際して、いろいろと教えていただくことができました。次に活かせています。
暑い日でしたが、水タンクを用意するなど、参加者に対する気遣いなども大変勉強になりました。

4.全体を通しての感想をお教えください
事前に草刈をして準備を整えていただき感謝しています。
子どもたちにマイボトルや参加の賞状を用意していただいたことが良かったです。子どもはもちろん保護者の方も喜ん121211SMBLCebisawa.JPGでくれました。その後の活動でも参加の賞状を出すことを見習わせていただいています。

Ⅲ.メッセージ・ご意見
1.これから参加されようとする企業様へのメッセージをお願いします
業務でなく自主的に参加する活動で、楽しく、幹部からも理解され、良かったと思っています。活動すべてを楽しんでいます。ボランティア活動は一部の人間の自己満足なものではなく、一人でも多くの人に参加してもらいたいと思います。
あまり気負わずに、まず身近なところから取り組むことを推奨します。その際には荒川クリーンエイド・フォーラムのような専門の団体と取り組むと良いと感じます。

2.これから社内ボランティアチームを作ろうとする企業様へのメッセージをお願いします
ボランティア活動は、活動自体が社会的に有意義なもので、かつそれを社員同士で共有できるものです。ボランティア活動は社内のコミュニケーションツールとして最高であったと実感しています。
企画運営してみて初めて知りましたが、ボランティア活動は身体だけでなくお金も掛かるものだといったことです。それが企画段階に社内で理解されるのに苦労しましたが、実施してみると、支払った価値があり、納得と満足ができるものでした。

ありがとうございました。ボランティアチームとして、様々な部署から集まった皆さまで、会社の社会貢献活動を盛り上げていらっしゃる活動はとても参考になりました。
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左から)盛田様、結城様、小川様、伏木様、蛯澤様