荒川河川敷で見られる代表的な鳥といえば、東京都の鳥でもあり交通機関の名前にもなっている「ユリカモメ」です。白くてかわいくてアイドル的な存在です。が、したたかです!
本来、ユリカモメは冬鳥として越冬しに本州南部の最も内陸地までやってくるカモメの仲間です。古事記や伊勢物語で”都鳥”と呼ばれていた鳥はユリカモメ(本当のミヤコドリはチドリの仲間)だといわれて、昔から親しまれている鳥です。
が、したたかです!何がというと、彼らは野生生活の色々な苦労・厳しさを捨てて楽することを選択し、人との共存(依存?)を選んだのです。彼らにその理由を聞くと、こんな感じに答えるでしょう、きっと。「私は体が白色で見た目もかわいいし、多少悪さをしても、黒い色のあの鳥たちと違って人間は許してくれるし。だって、いつでも人間は”エサ”を供給してくれるでしょう~。野生生活で苦労するなんてね~」(でも想像ですよ)。鳥のためにも餌付けはよくないことです。
白色でかわいい姿が名前の由来にもなっています。「カモメ」は幼鳥のとき籠のような柄をしています。この籠目(かごめ)柄が「カモメ」(かもめ)と呼ばれるようになったそうです。そして白くスマートな体が”ユリの花”みたいでユリカモメになったとか、海辺よりも入り江に多く居るのでイリエカモメがユリカモメに転じたとか諸説あります。
他の鳥がエサをくわえていると襲い掛かり奪います。僕はユリカモメを嫌いではありませんが、「外面如菩薩内心如夜叉」という言葉が浮かんでしまうのです。ユリカモメファンの方、ごめんなさい。
くちばしと脚が赤いのが特徴です。若鶏は黄色いです。