【2/10(水)】報告☆荒川クリーンエイド2015-2016報告・連絡会活動レポート

【2/10(水)】報告☆荒川クリーンエイド2015-2016報告・連絡会

2月10日(水)に北区の北とぴあにて「荒川クリーンエイド2015-2016報告・連絡会」を開催しました。
当日は実施団体、関係団体から約30名が参加され、荒川クリーンエイド2015の1年間をふりかえり、来年度に向けてクリーンエイドの意義を参加者全員で共有しました。
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第1部 『荒川クリーンエイド2015 報告会』

■実施報告
報告会では、流域の各所で活動をされた団体の活動紹介から始まり、実施概況、「調べるゴミ拾い」の調査結果や新たに行った取組みの紹介など、活動全体について報告を行いました。

2015年は荒川流域全体でエントリー会場数は171となりました。残念ながら12会場が雨天等で中止となり、実施ができませんでしたが、実施会場数は159となり、エントリー会場数・実施会場数とともに過去最高となりました。

また、散乱ゴミ、粗大ゴミの上位ランキングについては下記の図のような結果となりました。

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(画像をクリックすると拡大します。)

■活動紹介
今年は『足立区本木・水辺の会』様、『JFE商事労働組合』様より、実際の活動の様子をそれぞれご紹介いただきました。

○足立区本木・水辺の会  金子勝治 様
本木・水辺の会は、扇大橋~西新井橋のおよそ中間に位置する「本木ワンド」にて、「子どもたちへ安全で良好な自然体験活動」をモットーに活動をしている市民団体です。毎月第2土曜日が定例活動となっており、ゴミ拾い以外にも、選択的除草、近隣の学校を招いての環境学習、施設管理などを行っています。
2014年から荒川下流河川事務所が執り行うアダプト制度に参加するなど、精力的に活動をされています。
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                                      (↑ 画像をクリックすると拡大します。)

○JFE商事労働組合 稲垣宏規 様
JFE商事労働組合はJFEスチール(株)の鉄鋼製品を取り扱う専門商社で、2013年より江戸川区内にて活動をされています。実際には、UNIEXというJFE商事労働組合の他にも5つの労働組合が集まったグループ単位で実施しており、各組合の情報交換以外に何か+αの活動がしたいということで、荒川クリーンエイドに参加されました。
実施日前日に行う定例会の最後に、クリーンエイドの意義や実施方法について事前連絡を行い、当日は終わった後に懇親会を行うなど、楽しみながら取組んでいます。
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                                      (↑ 画像をクリックすると拡大します。)

■功労者賞 贈呈
荒川クリーンエイド2015に貢献された団体の皆さまの表彰を行いました。
*功労者賞 贈呈の様子は、こちらから


第2部 『荒川クリーンエイド2016 連絡会』

■話題提供
今回の連絡会では、海洋汚染問題研究の第一人者で、大妻女子大学 家政学部教授 兼廣春之先生をお招きし、「洗顔料や歯磨きに含まれるマイクロプラスチック問題」というタイトルで、昨今話題となってきているマイクロビーズやマイクロプラスチック問題に関して話題提供を行っていただきました。
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話題提供の主な内容は以下の通りです。

☐世界の海に流出する大量のプラスチックごみは年間480万~1,270万トンといわれている
☐マイクロプラスチックには、洗顔料、化粧品、工業用研磨剤として利用されるマイクロビーズと呼ばれる小さな粒や、プラスチック製品の原材料となるレジンペレットのような「一次マイクロプラスチック」、プラスチック製品が劣化・崩壊して細片化した「二次マイクロプラスチック」の2種類がある
☐マイクロプラスチックは、海洋生物がエサと間違え誤飲食してしまう、有害物質を吸着したプラスチックが生物体内に入り悪影響を及ぼすなどが問題視されている
☐一次マイクロプラスチックは、環境中に流出した場合の回収はほぼ不可能。新たな流出を止めない限り増大する一方である。
☐二次マイクロプラスチックは、マイクロ化する前、海に流出する前に回収することが重要である


■質疑応答・意見交換
話題提供の後に、内容に関する質疑応答や「荒川上下流でできること」をテーマに意見交換を行いました。
・マイクロプラスチックによる生物への影響について
・プラスチック業界での動向
・子どもたちへのゴミ問題の伝え方

などに関して、質疑応答・意見交換を行いました。

兼廣先生からは、
「こういう活動(ゴミ拾いやマイクロプラスチックの研究など)が世界的に広がっているので、日本でも対策が進んできたのだと思う。少しずつでも活動を続けていけば、ゆっくりかも知れないが、問題解決に繫がるのでは。」
ということを仰っていただきました。

今後の活動に向けて何が取組めるか、今回の話題提供を受けて、各団体が考えていくことを確認しました。
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