日本ではお盆休みに突入し始めた8月10日~12日、韓国で開かれた「川の日」大会に参加してきました。
この韓国川の日大会は、日本で毎年開かれる「いい川・いい川づくりワークショップ」において交流行事がきっかけとしてスタートしたもので、今年で16回目の開催となります。
「いい川・いい川づくりワークショップ」は“いい川”について産官学民が考え、その取り組みを公開選考会という方式のワークショップを行うというもので、韓国での川の日大会もこれにならった形で毎年韓国国内の各地で開催されています。今年は釜山市の隣、金海(キメ)市にて開催されました。
■なぜ荒川クリーンエイド・フォーラムが韓国に??
当団体は昨年岡山で開催された「第9回いい川・いい川づくりワークショップ」で準グランプリを受賞しました。
参考》【受賞】いい川づくりワークショップで準グランプリを受賞!(http://cleanaid.jp/wp/news/archives/2016/09/iikawa.html)
それがきっかけで参加の声掛けをしてもらい、海外で活動の紹介ができる機会…ということで参加をすることとなりました。
3日間の様子を、写真を交えてご報告します!
■会場の熱気がすごい!-大会1日目-
大会初日。
この日は川の日大会の開会式、基調講演とパネルディスカッションなどが行われました。
会場は金海国際空港に近い仁済大学。
校内にある大講堂がメイン会場となって主なプログラムが進行しました。
メイン会場となった大講堂 会場内は国内各地の参加団体で満席
会場の外ではパネルなどの展示が行われていました。
基調講演では洛東江(ナクトン川)の水質問題や、川の水質に関する市民調査の結果の紹介、環境にやさしい農業に関する発表などが行われました。またパネルディスカッションでは行政関係者、大学教授、市民団体の代表者らがパネラーとして登壇。韓国の経済環境政策として行われた4大河川事業に触れながら、水質に関わるテーマで議論が行われました。
(通訳の方の話によると、韓国ではごみ問題よりも水質や生態系保全が主な環境活動のようで、当団体のようにごみ問題中心で行う団体はあまりないとのこと。)
基調講演の様子 パネルディスカッションの様子
開会式終了後は大学食堂にて夕食兼懇親会。日本と違ってバイキング形式でした。
自分で盛った料理のほかに各テーブルにもおかずが…どれも美味しかったけれど流石に食べきれませんでした…orz
懇親会ではインディーズ歌手(?)の歌に合わせて参加団体のおじちゃん、おばちゃん達が踊り出し(写真)もう何がなんだか…(笑)
ここも日本とは違う韓国独特の雰囲気がありました^^;
■個性的な発表に驚き! -大会2日目-
2日目は各地から参加した団体の予選。
メイン会場のほか、校内のいくつかの会場で部門別に分かれて発表が行われました。
上の2枚は青年部の発表の様子。オリジナルビデオや寸劇を用いて活動のアピールを行い、各団体の個性が光っていました(制限時間内でいかに魅力的に発表するか工夫されており、今回の大会に向けた熱意が伝わってきました!)。生態調査や水質調査系に関する内容が多く発表されていました。
いくつかの発表を見学した後は金海市内の観光です。
地元の歴史をモチーフにしたテーマパーク、国立博物館、現代美術館、そしてノムヒョン元大統領の生家・ポンハ村を訪問するといった内容で、ポンハ村では大会のエクスカーションも盛大に行われました。
加羅国をモチーフにしたテーマパーク。その国の王子が卵から生まれたという伝説から、パークの中にはいたるところに卵の彫刻が…
王子と王妃のラブストーリーを題材にしたミュージカルを見たり、出演者と記念写真を撮ったり…(ちなみに一緒に写っているのは悪役の方々です(笑))
国立博物館の見学。地元で発掘された国宝級の土器などが展示されています。
続いて現代美術館(左)とノムヒョン元大統領生家のポンハ村(右)への訪問。
ポンハ村ではノムヒョン氏の生前使用していたものが展示された資料館やお墓も。
今でも多くの人たちが追悼のために訪れるそうです。
同じポンハ村で開かれたエクスカーションの様子。民族舞踊(左)やクラシックオペラの演奏(右)のほか、太鼓や書道家によるパフォーマンス、インディーズバンドの演奏など盛りだくさん…(一体いくら掛けているのだろうというぐらい盛大でした(汗))
■いよいよ本選&日本の事例発表 -大会3日目-
大会最終日は予選を勝ち抜いた団体の本選審査、そして結果発表が行われました。
本選前には日本で活動する団体の事例紹介として、当団体のほか同行したみずとみどり研究会の発表を行いました。
当団体発表の様子(左)とみずとみどり研究会の発表の様子(右)。
ごみの写真では驚きの声が。しかし、あらくりくんLINEスタンプの反応はいまいち^^;(韓国ではLINEのシェア率が1割のためあまり認知されていないようです。)
本選発表の様子。予選を勝ち抜いたということもあり、かなり個性的な内容ぞろい。
(写真右は団体の活動の経緯をおじいちゃん、おばあちゃんたちが動植物たちに扮して寸劇で発表する様子。左は高校生?が学校のクラブ活動で発見したカワウソを観察した成果を、オリジナルダンスなどを混ぜた形で紹介。)
■韓国訪問を終えて
個人としては初めての訪韓。
現地で河川環境に取り組む人たちの姿を見て、活動する場所は違えど抱える課題や想いは通じるものがあるのだと、感動しました。
今回の大会優勝者は9月に開かれるいい川・いい川づくりワークショップ福岡大会に招待されるとのことで、さらに交流が深まりそうです。(ちなみに優勝チームは上の写真で紹介した寸劇を披露したおじいちゃん、おばあちゃんチームの皆さんでした!)
今度は現地での活動も体験できるような、そんな交流がしてみたいと思いました。
(ふじもー)