■イベント概要
日時:2018年9月29日(土)13:30~16:30
会場:タワーホール船堀 4F研修室
参加人数:70名
第一部基調講演/講師:東京海洋大学名誉教授兼廣春之氏
第二部パネルディスカッション/パネリスト:
兼廣春之氏(東京海洋大学名誉教授)
岸村小太郎氏(日本プラスチック工業連盟専務理事)
石川麻美氏(江戸川区環境部清掃課ごみ減量係長)
原田真佐子氏(江戸川・生活者ネットワーク環境部会委員)
■第一部 基調講演「プラスチックによる海洋汚染~マイクロプラスチック問題について~」
この日、お集まり頂いた参加者の「マイクロプラスチック」の認知度は二割弱ほどでした。
最近、マスメディアで頻繁に取り上げられているので、このイベントに参加するような環境問題に興味がある方がたならもっと認知度が高いと思っていましたが、私たちが思うほどこの問題は普及していませんでした。
そのような中、第一部の兼廣先生によるマイクロプラスチック問題の講演は、驚きと危機感を伴った反応を示す方が多かったように思われます。
講演後の休憩時間に行われた、兼廣先生によるミニ実験教室へも沢山の方が集まりました。
■第二部 パネルディスカッション「プラスチックとの上手な付き合い方」
第二部のパネルディスカッションは「プラスチックとの上手な付き合い方」というテーマで、業界団体、自治体、研究機関、市民団体からパネラーとしてご登壇頂きました。
それぞれの活動紹介として、産業界のプラスチックごみ削減の取り組み事例や、江戸川区のプラごみ削減施策内容、江戸川区の地域別のレジ袋に対する意識調査結果、などの紹介をして頂きました。
後半は仮にレジ袋を生分解性プラスチックにした場合に、コストはどれくらいで、消費者はいくらなら受け入れられるか?など具体的な意見を交わしました。
■総評■
今回のシンポジウムは、昨年から7回にわたりおこなわれてきた、「兼廣先生のプラスチック学習会」の総括的なイベントとして開催しました。
その間に、この問題に対する注目度が世界的に高まり、関連ニュースを目にする機会が増えました。
しかし、問題解決への道筋は、化学技術のイノベーション、法整備などの必要性とともに、全ての人が自分事とし、ライフスタイルを変える必要があります。
また、昨今のマスメディアの過熱報道を、一時的なブームで終わらせることなく、教育の場で周知するようなロングスパンな啓蒙も必要です。
そのためには国連がSDGsで謳っているように、マルチステークホルダーが利害関係を越えて、「相互理解と協調」、「誰も取り残さない」という姿勢が大切です。
私たちACFも微力ながら、この動きを少しずつでも大きくしていくことを使命とし、これからも現場や普及啓発の場で、この問題へのアクションを呼びかけていきます。
*このイベントは(NPO)荒川クリーンエイド・フォーラムと(NPO)えどがわエコセンターの共催により開催されました。