立教サービスラーニング(Rikkyo Service Learning:RSL)
RSLとは、全学部学生を対象に
「世界・社会・隣人」と実際に交わりながら、社会の現場も「教室」として捉える
新しい「学修」スタイルの科目群です。
立教大学の建学の精神を表す「PRO DEO ET PATRIA」
この標語は、「普遍的なる真理を探究し、私たちの世界、社会、隣人のために」を意味しています。
すなわち、広い視野に立って物を見て、自分の力で考え、当事者、市民、ほかの専門家などと共に困難な課題を解決する意欲と力を持つ人材の育成を目指しています。
RSLで身につく力
- 自分自身の視点・視座:社会と向き合う、視点や視座
- 経験を学修に接続する姿勢:大学で自分らしく学ぶ姿勢とワザ
- 社会の一員としての責任感と態度:社会を創り、支える一員としての責任感覚
- 協働の技法:政治参加や仲間/地域の中で共同するためのスキル
(対話、議論、コミュニケーション、文書化、プランニング、プレゼンテーション)
授業内容
RSLでは、社会で生起するさまざまな課題を題材とした体験学習をしています。
受入機関ごとに学ぶ題材は異なり、荒クリFが担当した「グローカルA」では、
都市河川荒川をフィールドに、国交省荒川下流河川事務所、日本プラスチック工業連盟、(株)ピリカとも協働し、
河川/海洋ごみ問題への理解、現場調査やごみ拾いイベントの運営、情報発信に取り組みました。
The “marine litter problem” has been attracting global attention. Through lectures and fieldwork, to
recognize that marine litter issues are interconnected with other social issues and implement measures
to solve. This course focuses on Goals 12, 14, 15, and 17 of the SDGs, and cultivates the structure of the
issues and perspectives for solving.
(1)事前学習:課題設定や仮設設定、理論的な知識の導入
河川/海洋ごみ問題に関する講義
(2)フィールドワーク:学外における社会的活動
清掃活動運営時の安全管理/現場下見
清掃活動の運営/清掃活動終了後の集合写真
荒川河川敷にてマイクロプラスチックの採取/荒川知水資料館の見学
(3)事後学習:体験を学問的に位置づける作業、自分自身の今後の行動につなげる
学生が河川/海洋ごみに関する動画を制作し、発信する試みをします。
受講生の感想
・ごみ問題を多面的に考えるきっかけになった。
・問題を解決しようとしても、また違う新たな問題になる可能性があると気づいた。
・荒川の河川ごみ問題だけの知識ではなく、防災の知識も身についた。
・荒川が今の姿になってからは、維持管理されているお陰で都市の安全が保たれているのだと知った。
・川の近くは時間がゆっくり流れているように感じた。気持ちよく過ごせる環境は、次の世代にも残すべきだと感じた。
・ごみではなく、資源として川に着目できた。
・実際に河川敷でマイクロプラスチックを拾っていると、人工芝や洗濯ばさみの破片など自分たちの生活と直接的に関係していることを実感した。
・実際にマイクロプラスチックを拾ってみて、色々な色や形のものがあり、興味深かった。マイクロプラスチックは拾っても拾っても永遠に出てきたので、生態系に相当な影響を与えてしまうなと思った。実際に現場で活動することで、マイクロプラスチックをゼロにすることはほぼ不可能だとも思った。
・河川敷の植生が河川ごみをキャッチ(トラップ)している。自然の浄化作用のように感じた。