ビニル袋にビニールが使われていないのと同じく、
ビニール傘も、ビニール素材ではなく
ポリオフィレンなどの素材が使用されていることがほとんどです。
今回の案内人
いまむら – コードネーム【いまむらさん】
プロフィール
- 日本で今のところ唯一建設工学系で砂浜の自然環境をアカウミガメ目線で分析して博士号を持っている。が、生活の役にはたたない。
- それっぽいお仕事
- 環境省ローカル・ブルー・オーシャン・ビジョン検討委員
- 立教大学RSL兼任講師
- (認定NPO)日本NPOセンター評議委員
- 上場企業等を中心に年間50社程度の企業さんに向けて環境講話をしている
今回の案内人
あかぎ – コードネーム【クジラくん】
プロフィール
- 東京海洋大学出身。荒クリFに就職したが早く海獣と触れ合える仕事に転職したい。誰か紹介して下さい。
- 最近の悩み
歯のインプラント治療で大きな出費が発生した - 良かったこと
夜の歯磨きをサボらなくなった
台風の際に壊れた傘が投棄されている風景をみます。
荒川に捨てられている傘は由来が違いますが、非常に気になる光景です。
年間の消費傘数は1.2億~1.3億本
日本で1年間に消費される傘の数は、1.2億~1.3億本にも上り、
そのうちの6割(約8,000万本)は、使い捨て傘と言われています(日本洋傘振興協議会)。
日本人は傘を平均3.3本/人所持しており、年間に購入する傘の本数は0.6本/人と言ったデータもあります(ウェザーニュース傘調査2017)
警視庁の統計データによれば(都内の)警察に届けられる傘は、約29.4万本/年と言われており、
遺失者返還は約1.4%といった報告があります。
年間3万本の廃棄されているとのこと(R5警視庁遺失物取扱状況)。
傘布の素材の変遷
使い捨て傘の多くは、従来ポリ塩化ビニル(PVC)という素材で作られていましたが、
燃やしてもダイオキシンなどの有害物質を発生しない素材へと移行してきた経緯があります。
最近は素材として以下3つの素材が使われています。
POE(ポリオレフィン・エラストマーorポリオキシエチレン)、
APO(非晶質ポリオレフィン)、
EVA(エチレン・ビニール・アセテート)
傘のリサイクル事情
使い捨て傘をリサイクルしようとする動きもありますが、
傘布:ポリオレフィン等
柄:金属とプラスチック
骨組み:金属
で構成されていることから素材ごとに分解する必要があります。
その一方、分解しやすい設計になっておらず、手間、コストがかかります。
リサイクルの際にもCO2が発生するといった課題もあります。
傘の場合は、結果的に良いものを購入して、長く使うことが環境負荷を一番抑制できそうです。
個人的に気になっているのはスーパー等で濡れた傘を入れる使い捨ての傘袋(ポリ袋)が気になっています(^_^;)
使用後の傘袋